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「コマ割りの極意」――編集部によるマンガ講座 第7回《出張! 想像系新雑誌編集部inピクシブ通信》

始まりました、始まりましたよ。「想像系新雑誌」第1回の第2次スーパーキャラクターコミック大賞「pixiv部門」応募受付開始で~す!!!


▲配る気マンマン。「想像系新雑誌」のチラシ、これからバリバリ配りまっせー。

 講談社が新たに発信する「想像系新雑誌」。そう、誌名はまだない……。
 でも、いいんです!(川平慈英ふうに) 皆さんの熱い思いのこもった作品があれば、イメージはあとからついてくる。無謀? 適当!? いやいや、これ本当に真剣です。マジです。この新雑誌、皆さんと一緒に作って行く覚悟は満タンです。だからこそ、この場を借りて、毎週メッセージを発信させていただいております。

 応募解禁になった今こそ、ぜひ「ピクシブ通信 想像系新雑誌編」のバックナンバーを読み返して、早速作品に取り掛かってくださいませ!

 はあ、はあ。えー、このへんで息を整えて。まずは前回のリピートになりますが、編集Ⅰより、応募要項のおさらいをさせてくださいね。


【第1回第2次スーパーキャラクターコミック大賞 募集要項】

【応募資格】

プロアマ不問

【テーマ】

マンガ部門「ヴァンパイア」か「ノンジャンルのオリジナル」
イラスト部門「ヴァンパイア」

【ページ数】

制限なし! 1ページショートでも、100ページ以上の大河ドラマでもOK

【応募期間】

11月2日(月)~2010年1月8日(金)23時59分まで。

【賞金・副賞】

大賞:賞金50万円および副賞デジタルコミックツールA+B+C
優秀賞:賞金30万円および副賞デジタルコミックツールA+B+C
奨励賞:賞金5万円および副賞デジタルコミックツールB+C+D

A ペンタブレット「Wacom intuos」
B コミック制作ソフト「CELSYS COMIC STUDIO」
C イラスト制作ソフト「CELSYS ILLUSTSTUDIO」
D ペンタブレット「Wacom BAMBOO COMIC」

【結果発表】

2010年3月発売の想像系新雑誌第1号、想像系新雑誌ホームページを予定。


 pixivからの応募以外に、郵送や持込みも受け付けております。データでの応募ももちろん歓迎ですし、なんと同人誌での応募も可能なのですよ。詳細は、想像系新雑誌ホームページ(http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90003)をご覧ください。

 そしてそして、お待ちかねの「第1回第1次応募作品」の結果発表は近日!(たぶん週明け!) 受賞作のクオリティーの高さ、そして荒削りながらキラリと光る才能を、ぜひ感じてください。

 そして、これを刺激に、「第2次」への応募、お待ちしています。「第1次」は、コミティアさんでの出張編集部で告知をした程度で、知る人ぞ知る、という新人賞でしたが、今度はこのピクシブ通信での告知、募集、さらには秋の各イベントや全国各地の専門学校等での告知など、これまで以上に編集部員が広報担当となり、あちこちを駆け巡ります。

……ということはですね、もっともっと「想像系編集部」の名が世に知れ渡り、投稿作のレベルも上がるかも、です。しかし、恐るるに足らず。皆さんが今、一番描きたいものを描くことが、掲載への近道だと思います。ぜひ果敢にチャレンジを!!

 それはそうと、早く誌名、決めなきゃなあ…。(いま、検討段階も山場に入っております。じき、決まりますよ。蕎麦屋の出前じゃないですから!)


 さて、これで今回のピクシブ通信は終わり……えっ? 前回と内容が同じだって!!?
も、もちろん、これで終わるわきゃないじゃないですかあ。なんたって、「想像系新雑誌」のピクシブ通信は(一部のコアな読者さんから)サービス満点、読めば描きたくなるとのお褒めの言葉をいただいているので、これで終わるわけないじゃないですか!

 今まで、キャラやストーリー作りをお話ししてきましたが、今回は「コマ割り」をテーマに書かせていただきます。(「コマ割り」といっても「がきデカ」ではない。これ、アラフォー以上にしか通用しないっすね)


~そもそもコマ割りって何?~

 「コマ割り」は、漫画ならではの手法、ストーリーをコマで割って見せていく手法です。たいてい、1ページあたり5~6コマくらいが標準でしょうか。これよりもコマが多くなると読みにくい、少ないとスカスカしている、そんな声が聞こえてきそうです。

 細かく割るか、大ゴマにするか、もしくは1ページ1コマにしてしまうのか、見開きぶち抜きか。すべては作者であるあなたの意図次第です。コマ割りとは単なる作業ではなく、作者の心理描写を大きく反映するもの。ゆえに、すべてのコマには意味があるということです。意味のないコマなんてありません。

 その「コマ割り」の中で、特殊なものとしては次のものが挙げられます。

(1)「見開きゴマ」
 もちろん、一番目立たせたいシーンを見開きに。だからこそ、1作品の中で多用しすぎてしまうと、効果が薄れてしまいます。ここぞという時の武器に。

(2)「1ページゴマ」
 これも、目立たせたいシーンで。できれば、右ページに配したい。なぜなら、
読者がページをめくった時に衝撃を受けて欲しいですからね(くわしくは後述)

(3)「大ゴマ」
 たとえば、主人公や主要キャラが初めて登場するシーンは、読者にもきちんと紹介したいわけで、通常より大きいコマにしてあげたほうが読者の記憶にも残りやすいです。
このような、ある程度重要な情報であれば、他のコマに比べ大きめにしたほうがいいでしょう。

 ここでブレイク、「ビギナーによく見られる 《?》 な例」をひとつ。
 描く対象が大きいものになると、つられてコマが大きくなることがあります。たとえば学校やマンションなどの高い建物、そして青空など。もちろん、大きくすべき意味があるのであれば大ゴマでもいいですが、そうでない場合はたとえ50階建てのマンションだって、単なる場面転換ということなら、小さいコマにギュギュッと詰め込んでもいいのです。
 なぜそのコマを描くのか、目的をひとつひとつ確認しながら、描いてみてくださいね。


▲地上333メートルの高さを誇る東京タワーだって、大ゴマで描くか小さくするかはあなた次第。

(4)「変型ゴマ」
 コマをまっすぐに割らずに、あえて斜めに割る。これは、少女漫画に多いですが、大ゴマと同じく目立たせたい時に使うことが多いです。斜めにすることで、コマの奥行きが出たり、その中の人物の動きを強調できたりします。逆に変型ゴマを多用してしまうと、画面が見にくくなります。
 ビギナーの方であれば、まずは定型ゴマで描くことをオススメします。整然と描いていくと、あなたの中で「このコマは形を変えて目立たせたい」という気持ちが沸々とわいてくるのなら、そのコマは変型にする意義があるということです。「定型の中でこそ、変型が生きる!」

(5)「断ち切り」
 「バガボンド」を読むと、ページの余白を一切とらず、全面に絵を入れていることがわかります。いわゆる「版面(はんづら)」の中に収めずに描くことを「断ち切り」と呼びます。

 天地・左右の余白ぶち抜きで絵を入れると、それだけ迫力が出ます。しかし、「大ゴマ」や「変型ゴマ」同様、これをやりすぎると「断ち切り」の効果が薄れてしまいます。

 また、「断ち切り」の時によく見られるのが、大事な絵やセリフ(吹き出し)が版面の外に大きくはみ出してしまい、本になった時に切れてしまうケース。これ、泣くに泣けないですよ。
まずは、版面の中に大事な絵とセリフを収めること、ここから始めてみましょう! 天地・左右の余白が気になるということでしたら、そこは担当編集者の出番です。あなたの漫画を左右の余白=柱で盛り上げますから~!

 やはり、最初は絵を版面に収めることを基本として、見せ場を断ち切りにするように、心がけてみてください。

(6)「めくってドン」
 講談社では少年マガジンで徹底されている(ように読める)テクニック。「1ページゴマ」の項でも書きましたが、読者を飽きさせないために、常に右ページの最初のコマに重要なコマを配置する。ページをめくれば驚きがある、つまり「めくってドン」です。

 皆さんも経験があると思いますが、最初の2~4ページパラパラと読んでみてイマイチ面白くなければ読まないか後回しにするということがありますよね。……そう! 漫画を最後まで読んでもらうって、意外に難しいのです。できるだけ、読者を飽きさせない。そのためには、コマ割り(+その中の絵)が重要になってきます。


 ……以上のようなテクニックを使うと、物語のメリハリがつき、あなたの思いが伝わりやすくなります。
 まずは基本は定型で、そしてあなたの思いを強く出したいシーンだけを目立たせること。そうすれば、「あなたの漫画、メリハリがないよ」と編集者に冷たくあしらわれることもなくなる……かも!(←「想像系新雑誌」編集部は、部員皆やさしいですよ)


~でも、ただ割ればいいってもんじゃない~

 参考までに、私が独特なコマ割りだなあと思うのが、くらもちふさこ先生です。最新作「駅から5分」でも、そのセンスあふれるコマ割りが随所に見られます。感情描写とコマの割り方が見事にリンクしていて、コマ割りに感情が乗っかっているといえるでしょう。
 思わず息を呑むシーンは、大ゴマでかつ背景を余りいれずに余白を大切にしていらっしゃいます。これ、小さいコマだったら伝わらないところです。
 詳細を書きすぎるとネタバレになってしまいますので、あとは想像してみてください。

 コマ割りは描き手の気持ちを伝えるための手段のひとつ。ただ単に割っていけばいいわけではないのです。

 「場面転換のコマがむやみに大きくはないですか?」
 「それ、大きくする意味はありますか?」

 もし、単に場面が変わったという情報を伝えるだけのコマなら、今よりも小さくして、そのぶん主人公の感情描写にスペースを割いたほうがいい場合がありますよ。

 そんな風に、改めて描いた漫画のコマを検証してみてください。もしかしたら、もっと効果的な表現があるかも。そしてそれは、コマ割りをちょっといじってみただけで、ガラッと印象がかわるかも。「かも」ばかりですが、せっかくなので、あなたの作品に埋もれている可能性を見つけてあげてくださいね。


 当たり前のようで意外に実践できない、そんな「コマ割り講座」いかがでしたか? 
 よくよく考えると、漫画家ってすごいです。テレビドラマや映画の世界なら、何十人ものスタッフの力を結集してひとつの作品を作りますが、漫画の場合、絵も話もコマ割りも、何もかもが一人作業。大変だけどすごい。すべては漫画家の思い次第。これって、出来上がった時に無上の充実感を味わえますよ。

 私達編集者は、皆さんにそんな喜びをぜひ「想像系新雑誌」上で味わっていただきたい。そのお手伝いをしたいのです。

 というわけで、投稿待ってます!

次回は応募状況の経過報告、そして「効果的な絵の描き方」です。


(想像系新雑誌編集部)

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