『Halo(ヘイロー)』と日本アニメのトップクリエーターが奇跡のコラボ、『Halo Legends』インタビュー

 ●アニメスタジオに全幅の信頼を寄せた、自由度の高い制作に

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 『Halo(ヘイロー)』シリーズの世界観をモチーフにしたアニメプロジェクト『Halo Legends(ヘイローレジェンズ)』。日本が世界に誇る実力派アニメスタジオが制作に参加し、7つのショートフィルムにより『Halo(ヘイロー)』ワールドを構築していくという。この『Halo Legends』は、今秋Xbox LIVEで展開予定の新たな情報発信サイト“Halo Waypoint”で初プレビューが行われたのち、2010年にワーナーブラザース傘下のワーナーホームビデオより、パッケージソフトが販売されるという。DVDはもちろん、Blu-ray版でも発売されるとのことだ。

 ここでは、『Halo Legends』を作り上げたそうそうたるクリエーターに話を聞いた。まずは、マイクロソフトにて『Halo(ヘイロー)』ブランドを取り仕切るフランク・オコナー氏、『Halo Legends』のクリエイティブ・ディレクターを務める荒牧伸志氏、そして『Halo Legends』のプロデュースを担当するJ・SPECの代表取締役、ジョセフ・チョウ氏から。

 

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▲マイクロソフト Halo フランチャイズチーム フランチャイズ開発ディレクター フランク・オコナー氏。『Halo(ヘイロー)』ブランドを取り仕切る。

▲『Halo Legends』のクリエイティブ・ディレクターを務める荒牧伸志氏。フルCG映画『APPLESEED』や『EX MACHINA』の監督を務める。 

▲J・SPEC 代表取締役・プロデューサー ジョセフ・チョウ氏。『アニマトリックス』などにも関わっていた。

――『Halo Legends』の企画が立ちあがった経緯を聞かせてください?

チョウ もともと荒牧監督と私は、映画『APPLESEED』(2004年)からの付き合いで、「つぎの作品をどうしましょうか?」という話をしていたんです。ちょうどそのころ北米では、『Halo 3(ヘイロー3)』が盛り上がっていて、私がそのものすごく大きな世界観に惹かれてしまったんです。それで、荒牧さんに「こんな映画を作りたいですね」って話をしたら、「僕、『Halo 3(ヘイロー3)』のレジェンダリープレイヤーだよ」って言われて、びっくりしてしまったんです(笑)。

荒牧
 もともと私はゲーム好きで。で、『Halo 3(ヘイロー3)』は女房に「Xbox 360でいちばんおもしろいゲームだから」って薦められら、ハマってしまって(笑)。ゲームとしてはバランスが絶妙ですね。世界観も緻密なところもすばらしい。いま映画だと“地球を守る”といった大上段に構えたストーリーはやりづらいのですが、ゲームだとすんなり入っていける。『Halo 3(ヘイロー3)』は適度にユーモアがあって、エンターテインメントとして純粋に楽しめたんですよ。

チョウ それで、「どうせやるなら『Halo(ヘイロー)』そのものを映像にしたい」と荒牧さんに言われて、マイクロソフトさんにオファーをしたのが2008年夏くらいですね。

オコナー お話しを聞いたときはワクワクしました。『Halo(ヘイロー)』シリーズに関しては、つねに新しいアプローチを考えているのですが、アニメならば『Halo(ヘイロー)』シリーズの世界観をさらに深く掘り下げられるだろうということでお受けすることにしました。もともと開発元のバンジースタジオに日本アニメのファンが多かったので、「どんな感じになるんだろう?」っていう期待もあったんですよ。

チョウ 『Halo(ヘイロー)』シリーズも日本アニメの影響を強く受けているらしいんですよ。

オコナー 才能溢れるクリエーターが『Halo(ヘイロー)』シリーズをどのように解釈してくれるかというのは、本当に刺激的なことです。とはいえ、今回のアニメプロジェクトも、7つのエピソードでそれぞれビジュアルやテイストは異なりますが、最終的には誰が見ても『Halo(ヘイロー)』になっています。それだけ『Halo(ヘイロー)』はコンテンツとしての強さを持っていると自負していますよ。

――作業はどのような感じで進んだのですか?

荒牧 まずは、資料を漁って世界観のバックボーンを勉強しました。それうえで、さまざまな角度から『Halo(ヘイロー)』ワールドをアニメで展開しようということで、10数個のショートストーリーのプロットを作ったんです。そこからフランクさんを交え7つのエピソードをセレクトして、スケジュール的な兼ね合いもあったので、プロダクション I.Gさんやボンズさんといった、私の知っているスタジオさんに仕事をお願いしたんです。各スタジオには、それぞれいちばん向いているエピソードをお渡しして、「自分のところの特色を出してください!」ってお願いしました。結果として、バリエーションが取れていい感じになったと思います。

――結果として、そうそうたるスタジオが揃いましたね。

荒牧 そうなんです。その点はものすごく興奮しています。さらに押井守監督にもクリエイティブ・ディレクターとして参加していただけて、本当にうれしいですね。

チョウ 私としては、今回のプロジェクトをきっかけにして、日本アニメの実力や凄さを、世界に向けてさらに発信したいという強い思いがありました。作品のデキに関しては相当の自信を持っています。

荒牧 今回のショートフィルムには、ファンの方が「見たい」と思った要素がすべて盛り込まれていますので、楽しみにしていてください。いちゲームファンとしては、このアニメ化を機会にぜひゲームのほうも遊んでほしいですね(笑)。

オコナー 今回のプロジェクトは、私たちがファンへのプレゼントとして展開したこと。日本の方に、『Halo(ヘイロー)』ワールドを体験していただければうれしいです。

 おつぎは、『Halo Legends』に参加した日本のアニメスタジオから、プロダクションI.G、ボンス、カシオエンターテイメントの3社に制作にあたってのエピソードなどを聞いた。

●プロダクション I.G “The Duel” “Homecoming”―自由度の高さでモチベーションが上がった―

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▲プロダクション I.G 代表取締役社長 石川光久氏。

▲“The Duel”監督の山崎浩司氏。『FREEDOM』や『東のエデン』などの演出を担当する。

▲“Homecoming”監督の澤井幸次氏。『機動警察パトレイバー the Movie』の演出などを手がける。

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▲“The Duel”。

――『Halo Legends』に関わってみての感想は?

石川 荒牧さんがとにかく『Halo(ヘイロー)』のことを深く語っていて、「おもしろそう」というのが大きかったですね。プロットをいただいたときに、「ダークサイドの部分を10分間きちんと描いてくれれば、あとは好き勝手に作ってくれていいです」と言われたのですが、その自由度の高さでモチベーションが上がりました。ストーリーの詳細や絵の雰囲気は、すべて現場に任せると言っていただいたので、(“The Duel”を担当した)山崎監督も、やりたい絵作りができたと思います。

――制作にあたっては何の制約もなかったのですか?

石川 ぜんぜん。強いて言えば、予算とスケジュールの制約はきびしかったですけどね(笑)。

山崎 プロットに関しては、最初に荒牧さんからストーリーの骨子をいただいたのですが、それすらも変えていいということだったので、僕のほうから「こういうストーリーはどうですか?」という提案をしつつOKをもらっていった感じです。原作もので縛りがあって、どう作ったらいいの?ということにはならなかったですね。そういった意味ではとても作りやすかったです。

――そうとう自由度は高かったみたいですね。

山崎 僕が担当した“The Duel”は、『Halo(ヘイロー)』三部作から5000年くらいまえの話で、武器のデザインひとつとっても違ってかまわないということでした。アービターが主人公なのですが、彼の扱いひとつにしても、5000年経つとゲームのようになるかもしれないけど、昔はこうだったんだ……くらいの感覚でいいとのことでした。それで、僕がやりたいことと、フランクさんが「こういうふうに作ってくれたらうれしい」というリクエストを混ぜていきました。フランクさんもサムライが好きみたいでしたので。

――確かにデザインがサムライを彷彿とさせるものになっていますね。

山崎 『Halo(ヘイロー)』でありながら、サムライっぽい雰囲気になっていますね。音楽もお琴や尺八を鳴らしたりと本当に自由でした。

――山崎監督が今回やりたかったは?

山崎 僕は『鴉‐KARASU‐』という作品で初めてCGを使った作品の演出をして、そのあと『モノノ怪 Mo No No Ke』で、作品が浮世絵っぽいテイストだということだったので、アートワークをいじったんですね。で、『FREEDOM』ではセル調のCGをやりました。この3つを経験したうえで、「作画アニメのように動きをするけれど、セル質感ではないアニメ」というものを作ってみたいと思ったんです。それで絵画フィルターというのを使ってみることにしたんです。

――独特のタッチですね。

山崎 考えかたが独特だったので、最初は理解者が増えていかなくてたいへんだったのですが(笑)、アニメって昔からアートスタイルはひとつしかなくて、BGと呼ばれる背景画のうえにセルを載せて「はい、これがアニメです」という感じでした。ファンの人も作っている人も「それしかない」と思っていたんだけど、今回アニメでありながらセルから離れることで、アニメーターが書くようにキャラが動きながら、そのじつ独特なアートワークを持つ作品に仕上がっているのではないかと思います。

――キャラ自体はCGなんですよね?

山崎 そうです。もともとはモデリングしているCGのグラフィックなのですが、それが絵画フィルターを通すと変換されるんですね。絵画フィルターはいわば撮影技術ですね。

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▲“Homecoming”。

――プロダクションI.Gでは、もう1タイトルの“Homecoming”がありますが、これはどんな作品ですか?

石川 監督を担当するのは澤井さんです。澤井さんは『機動警察パトレイバー the Movie』の演出を手がけられていたのですが、きめ細かい演出をやらせたら、プロダクションI.Gのスタッフもかなわない方です。今回『機動警察パトレイバー the Movie』の信頼関係もあり、澤井さんにお仕事をお願いすることにしました。

澤井 当然、お金と時間とスタッフというのは必要不可欠であるという大前提があるうえで、僕のほうは、従来のアニメーションの手法で攻め込もう、というところから、マイクロソフトさんの相談のうえ、作っていきました。スタイルとしてはオーソドックスではあるんだけど、『Halo(ヘイロー)』という世界観を借りて、その中に出てくる、ヤングスパルタンという兵士の側面を、15分くらいで描いています。時間が優先ながら、多くのスタッフの協力のうえで、かなり目標に近いところまで作り上げていけたのではないかと考えています。

――最後に抱負をお願いします。

石川 たぶん、プロジェクトに参加した皆さんが同じ気持ちだと思うのですが、何よりもこういう作品を作るチャンスをいただけたことがうれしいですね。アメリカのマイクロソフトという会社が『Halo(ヘイロー)』という奥の深いゲームを作って、しかもアニメという展開にはすごく驚かされたし、そのぶん上がったものにも驚かされたんじゃないかと。そういった意味では、皆さん自信の作品に仕上がっていると思いますよ。

山崎 新しい発想で、新しいアニメを作ってみたので、ぜひご覧になってみてください。いまは、期待半分、不安半分という感じです。フランクさんからは、非常にいい感触をいただいているのですが、世に出て初めてやっと肩の荷が下りるという感じですね。

澤井 私自身『Halo(ヘイロー)』を携わらせていただくまでは、ゲームそのものは知らなかったのですが、まっさらな気持ちでアニメを楽しんでください。

●ボンズ“Prototype”―お祭りに近いノリが出ている作品―

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▲ボンズ 代表取締役 プロデューサー 南雅彦氏。

▲監督 村木靖氏。『交響詩篇エウレカセブン』の特技監督などを担当。

▲絵コンテ 京田知己氏。『交響詩篇エウレカセブン』の監督としておなじみ。

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▲“Prototype”。

――『Halo Legends』に関わってみての感想は?

 まずオムニバスということでお話をうかがったときに、「ほかはどこがやるんですか?」って聞いたんですよ。そうしたら、プロダクションI.Gさんが参加されるということで、自分は石川さんの後姿を見てやっている人間なので、「少しでもいっしょに勉強させてもらえる機会ができたら」ということで参加させてもらうことにしました。って、いうのは冗談なんですけどね(笑)。

 今回いい機会だと思うのが、村木監督を全面に押し出す機会がもらえたこと。ご存じのとおり村木はうちの作品のロボットパートを受け持ってくれているのですが、それはあくまで作品の一部。たとえば、『交響詩篇エウレカセブン』で言えば、京田監督の作品の一部という形です。それが今回『Halo』というタイトルを借りて、村木節を世界中のファンに見てもらえる。村木テイストを全面に押し出せるのであれば、ぜひやらせてもらいたいなと思っていました。“Prototype”に関しては、スタッフみんなが「村木ワッショイ」で集まっている感じです(笑)。

――“Prototype”のメカアクションは、『交響詩篇エウレカセブン』の村木サーカスとは違いますね。

村木 そのへんは意識的に変えています。自分の中で『エウレカセブン』は“マンガ的”なイメージがあったのですが、それに比べて『Halo(ヘイロー)』は“戦争モノ”というイメージが強かったので、リアルなテイストで作っています。まあ、適当にやっているだけなんですけどね(笑)。とにかく楽しんでやらせてもらいました。あんなパワードスーツみたいなものまでやらせてもらえるとは思わなかった。「パワードスーツみたいなものを出したいな」という話をしたら、あっさりと「いいですよ」って言われたんです(笑)。

――やはり自由度は高かったみたいですね。

村木 ええ。だったら、「もうこれだ!」という感じで本当に楽しく作りました。こんなに楽しくてよかったのかな? と思うくらい。今後その反動が怖い。

――もっとも楽しんだ点は?

村木 全体的に。戦闘シーンとか、なかなか自分がやりたいようにはできないんですよね。テレビだとなかなか制約があって。今回は遠慮なくやらせてもらえました。

――ストーリーも感動的ですね。

村木 あれは、京田テイストかな。

京田 僕は、村木さんの作品をいち早く見られるポジションにいる人。「うわ、おいしい!」というそれだけのために関わっています(笑)。じつは『Halo(ヘイロー)』はあまり詳しくないので、「いいんだろうか」と思っていました。

――“Prototype”の主人公のゴーストの声は藤原啓治さんが担当されていますよね? あれはもとから決まっていた?

京田 候補として名前は何人か上がっていたんです。で、もともと顔を出すつもりはなかったのですが、絵コンテで顔を書かないといけなくなって、考えるのが面倒くさくてとりあえずホラントの顔にしたんですよ(笑)。とりあえず男で……っていう感じで絵コンテを書いていたら、結果としてホランドが半分混ざったようなキャラになって……っていう感じです。

――結果としてどうですか?

京田 (藤原さんには)すごい熱演していただいたので、とてもよかったです。吹き替え版だとどうなるのかな、この熱意度は伝わるのかなって思いました。それは少し思いましたね。

――最後に抱負をお願いします。

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360も値下げをしまして、お手頃な価格になりましたので、アニメーションとゲームを含めて『Halo(ヘイロー)』を深く楽しんでいただければと(笑)。

京田 びっくりするくらいにアニメーターが上げてくれた原画がおもしろかったんです。すごい勢いがあって、その人の特色が出ている。そんな作品はなかなかないので、そういった意味では“Prototype”はお祭りに近いノリが出ているので、皆さんには楽しんでいただけるといいなあと思っています。きっと、ほかのスタジオの作品もおもしろいはずなので、ご覧になるといいなあと思います。

村木 とにかく自分自身が楽しんでやらせてもらいました。そのほかにも、“Prototype”はスタッフが楽しんでやっているなというのを垣間見られたりもすると思うので、そういうところを見てもらいたいですね。

●カシオエンターテイメント “The Package”―マスターチーフとほかのスパルタンがいる時代を正攻法で―

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▲カシオエンターテイメント 常務取締役 瀬下寛之氏。

▲荒牧伸志氏は“The Package”のディレクションも担当。

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▲“The Package”。

――『Halo Legends』に関わってみての感想は?

瀬下 ご存じのとおり、うちだけ毛色の違う会社です。もともと『ファイナルファンタジー』という映画を作っていたスタッフのスピンアウト組で作った会社で、ビジュアルエフェクトやフルCGを細々とやりながら、ここにおられるそうそうたるアニメスタジオさんの作品を見て、「すごいなあ」「いいなあ」という会社でした。それで、今回話が来たときは、ほかのそうそうたる会社さんの名前を見て、若干怖気づいたりもしました(笑)。ただ、我々はフルCGの世界の人なのですが、荒牧さんというのは僕らの世界ではものすごいビッグネームの方で、「とにかく荒牧さんが監督をしてくれるのだったら、こんなそうそうたるメンバーの中でも恥ずかしくないものをやらせていただけるのではないか」ということで、お引き受けすることにしました。もともと会社のカラーとしてもゲームマニアが多くて、『Halo(ヘイロー)』のゲームを死ぬほどやり込んでいるスタッフばかりなんですね。ちょっと裏話になってしまうのですが、某劇場用映画の作業が佳境だったにも関わらず、「この仕事をやりたいから、やろう!」みたいな感じで、スケジュール的に相当きつかったのですが、やらせていただきました。なおかつ、ほかの仕事の3倍くらいスタッフががんばったみたいなところがありますね。それくらい、僕らは『Halo(ヘイロー)』ファンばかりだったんですよ。そういった意味では、仕事プラスアルファでファンとして楽しませていただきました。

荒牧 私は、クリエイティブ・ディレクターとして、最初のほうからプロジェクトに関わらせていただいていたので、立場的なアドバンテージを利用して、「とにかく、マスターチーフをやらせろ!」みたいな感じでした(笑)。それはそれでプレッシャーだったのですが、マスターチーフとほかのスパルタンがいる時代を正攻法でやりたいというのが、最初からの思いでした。内容は15分間で全編戦闘シーンの連続なのですが、いろいろな制約のある中でどう作ろうかということで悩んだのですが、カシオエンターテイメントさんには、昔いっしょにCGを作った気心の知れたスタッフがいるので、彼らを頼りまして(笑)。「君らだったらなんとかしてくれるよね?」という半分逃げられないような状況を作って、制作に入りました。僕はもともと『Halo(ヘイロー)』ファンなので、正攻法でコアなファンに届くものを……という気持ちで作りました。「俺はこんなに『Halo(ヘイロー)』シリーズが好きなんだぞ」、ということをストレートにアピールしています。

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▲こちらも“The Package”。

――“The Package”はフルCGの作品ということで、ゲームのグラフィックと親和性がありますが、意識した点はありますか?

荒牧 今回はアニメの括りですので、ゲームのCGに比べるとアニメよりのテイストで作っています。フランクさんからも、マスターチーフのデザインは、ゲームといっしょではなくて「アニメのラインを入れていいよ」と言われたので、そのへんは楽しくやらせてもらっています。ただ、こうしてほかの作品と比べてみると、どうしても“3D”という印象になってしまいますね。気持はアニメ組のつもりです(笑)。

――最後に抱負をお願いします。

荒牧 こうして1作1作を改めてみると見応えがあるし、並べて見たときにバリエーションに富んでいておもしろい。期待してくれていていいのではないかと思います。

――それぞれ各スタジオのテイストが出ていて、各スタジオのファンはうれしいと思います。

荒牧 そうですね。それでいて、『Halo(ヘイロー)』のテイストもうまく取り込んでいると思います。アニメファンはゲームのことが気になるし、ゲームファンはアニメのことが気になるし……ということで、アニメ&ゲームファン双方が楽しめる作品になっていると思います。

瀬下 僕らは『Halo(ヘイロー)』のゲームファンとしてプロジェクトに関わらせてもらっているわけですが、ゲームで楽しんでいるものがエキスパンション(拡張)されて、いちファンとして素直に楽しいです。今日改めてほかのスタジオさんの作品(の一部)を見せてもらって、「こんな解釈があるんだ!」ということで、『Halo(ヘイロー)』ファンとして驚かされました。日本のそうそうたるアニメスタジオのバラエティーに富んだ作品が見られるというのは、相当ゴージャスなこと。ファンとして素直に楽しみたいです。

 今回紹介した3社のほかに、『Halo Legends』には、Studio 4℃と東映アニメーションの2社が制作に参加。Studio 4℃は、“Origins”と“The Babysitter”を、東映アニメーションは“OddOneOut”という作品をそれぞれ手がけている。今回のインタビューにあたっては、それぞれのアニメスタジオが制作したショートフィルムの一部を見ることができたのだが、各アニメスタジオの特色が出ており、日本のアニメファンなら思わずわくわくしてしまうこと間違いなしの内容に。インタビュー中でも多くの方が「自由に作らせてもらった」と語っているとおり、マイクロソフトおよびバンジーも、全幅の信頼を日本のアニメスタジオに寄せていることがうかがえる。Xbox 360を代表する人気ブランドの『Halo(ヘイロー)』シリーズと、日本のトップアニメクリエーターが織りなす夢のコラボに、確かな手応えを感じられた取材だった。

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▲Studio 4℃の“Origins”。

▲同じくStudio 4℃の“The Babysitter”。

▲こちらは東映アニメーションの“OddOneOut”。

 


(C)2009 Microsoft Corporation. All rights reserved.


(記事提供:ファミ通.com

Halo 3: ODSTのカバー画像

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